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今をコツコツ在ることが、生きる、いや生かされている自分なのです。 あるがままの自分が「今、丁寧に、在る」。 そのままの自分を、そのままの自分が「知り得た」時、 これが求めていた答えだと納得しました。 有難く存じます。すべてのご縁に感謝を致します。
2024.04.23 Tuesday
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2008.07.16 Wednesday
私は、20歳代前半に摂食障害の症状が現れました。自分を信じることができずに不安で不安でどうしようもなく、30歳で死ぬことを決めていたほどでした。摂食障害は、行動の病であり、感情のコントロールが難しくなるのですね。人からどう見られるかということにとらわれて、世間の枠にはまらない自分の感性に自信がなくて、いつも不安で怯えて、自分の存在を認めてもらうために、理想の自分を演じて、現実の自分がわからなくなっていました。過食は、自分の逃げ場でもあり、赤ちゃんがお母さんのおっぱいを吸う感覚で、頭を真っ白にできる行為なのです。症状は、その人により様々です。
私の拒食が始まったのは、看護師として大阪府内の病院に勤務してすぐ、それまでの優秀で良い子を保つことが崩れ始めた頃でした。社会人として責任を負うという大人になれず、怖くて仕方なかったんだろうと思います。
【初めは食べないだけだった。自分でもわからなかったが、食べないだけだった。体重はどんどん落ちて30キロ台になり、1年ほどで過食へ移行、排出行動も同時に始まった。そして、体重をコントロールすることに捉われはじめた。かたくなに閉じて、自分の世界に没頭していた。 ひたすら強迫的に食べて吐くだけだった。不眠は当然のように不安を増大し、もっともっとと強い睡眠薬を希望していった。今考えると、あれだけ服用しても眠れなかったのかと不思議でたまらないが、夜中に目が覚めるのが恐怖なのである。そう過食が始まると恐いのである。いつ過食の衝動が始まるかもしれない。そう、自分を信じていなかったのであろう。一番身近にいる存在が、一番信じられなかったのだ】死んだら、アカンより抜粋。
社会に出て、今まで優秀だった自分が、実は子供だったと気づくことを避け、大人になりたくない自分もいて、いつも頭の中が混乱している状態でした。どうしたらいいのかも分からない。大人のどろどろした曖昧な生き方ができなくて、人と同じことが怖くてできなくて、とにかく何が何だか分からない状態でしたね。 一人で生きることができないので、誰かにしがみつきながら、綱渡りのような毎日は、とにかく寂しい。生きているのが寂しいのです。世間にはまらない感性の自分を信じていないので、信じるということが何もできない、生き辛く、疲れきっていました。消えてなくなりたいのです。その寂しさを満たすために、食べ続けて、それでも満足感も満腹感もわからなかったのです。
普通に生きたいと思っても、普通って、私にとって、普通ではないのです。私は、摂食障害ということは、親には言わないで生きてきました。専門の病院で看護師としても働いていましたので、知識だけは十分備えていましたが、この衝動がいつまで続くのかと、不安でたまりませんでした。出口のないトンネルのような感じでした。幼少時に、納得するまでの安心感を得ることができなかったのでしょう。年齢を重ねても、自分の土台がなく、いつも見捨てられるという不安があり、良い子を演じ、本当の自分というか、本来感じるままの自分を殺して、ロボットのような感覚で、生きていたのですね。抑えが効かなくなると、爆発しますので、コントロールできない衝動を、食にぶつけて誤魔化していたのです。 自分で自分をコントロールできない、それも感情が、毎日ジェットコースターに乗っている状態ですので、体も心も頭も、疲れきって、どうしようもない追い詰められた状態でした。当時の私は自分の感情を持っていませんでした。嬉しいとか悲しいとか、泣くことも許されないという感じで、感情を抑え切っていたと思います。
【「先生、私、寂しい」フッと言葉が出る。始めて口にした言葉。主治医のところへ通い始め数回目の診察時間。言葉と同時に素直に涙が溢れる。私には衝撃的な瞬間。泣いている。この私が。今までにない感情だった。そこへ行けばいつもいてくれる、どんな時も変わらない大きな器がある。死にたいと重く閉ざされた言葉は出しても、いつも大きく温かく頷いてくれる。そう、打てば響く存在がある。言葉を素直に出すと、言葉ごと丸ごとその中に吸収されていき、そして、私の心に響く何かを贈ってくれている。何かはまだわからなかったが、主治医を信じ始めていたのであろう。そう、主治医との関わりの中で信じるという感覚が、私の中で育ってきたのであった。信じることを知ったのである。人という存在のぬくもりを感じながら、安心するという居場所を見つけたのである】死んだら、アカンより抜粋。
主治医との出会いは、本当に大きかったですね。自分と向き合う機会を与えてもらうのですから、当然、過食嘔吐はエスカレートします。現実からの逃げ場に、過食を利用しているので、必要な時期でもあったのです。逃げてもいいのですよね。
しかし、自分の体を痛め続けて、夜勤のあるハードな看護師の仕事も、職場での責任のある立場に耐えられないという未熟さも、現実が見えてくると、益々辛かったですね。それも大人になる過程のひとつだと、今になればわかりますが、思春期の心の葛藤、自分の心が安定していないのが、また不安となり、混乱していました。その中で、主治医の診察には欠かさずに通いました。主治医の前では、堂々と子供になって、そのままの自分を出してもいいんだと思っていたのでしょう。いつも大きく温かく包み込んでくれる場所だったんですね。過食の話や体重の話は、ほとんどせず、摂食障害の岡本理香ではなく、岡本理香という一人の人間と向き合ってくれたのだと思います。 一言でいうと、安心感をもらいました。信じていい人だと感じていたのですね。死にたいという気持ちは、今でも覚えていますが、主治医が「死んだら、アカン」と言ってくれたときの瞳の深さに、死ぬ選択をはずしてくれたというか「先生にまた逢える」という気持ちが私の中で、芽生えたのだと思います。同時に、死ぬことを諦めたけれど、生きることを諦めなかった自分が生まれたのです。
主治医と出会って20年がたち、今振り返ると、生き辛いとか怖いとかで逃げていたのは自分だったと分かりましたね。大人になるのは、頭ではなく、体でいろいろな体験をしていくことだと、人とのかかわりの中で、頭も下げたり、できない自分を認めていくことだと、知っていきました。怖がって何もしようとしなかった自分にも気づきましたね。プライドと負けん気を捨てて、転んで泣いて痛い思いをしても、主治医という存在があったからこそ、大丈夫だ、自分でやってみようと思うようになったことが回復へ道でしたね。 どうしようもない子供の私を、何も言わず、辛抱強く、見守ることで、育ててくれたのだと、感謝の一言につきます。成長を拒んでいた私を、0歳児から育てて、親子の関係って、信頼という愛が根底にあるのだよって、教えてくれたのですね。いつも、そのままでいいよって言ってもらっていたのですよ。このままで生きていいんだ、ありのままの自分を、自分で信じていいんだ。自分を信じるのが自信ですものね。世間から外れていたり、自分が普通でないと思うことなく、このままでいいのだと思うようになりましたね。堂々と自分の感情を抱いてもいいんだなって。ふと気が付くと、摂食障害を手放していたんですよ。
心の中は、ざわざわと、いつもいろんな感情が渦巻いていて当然。どんな感情の自分がいてもいいんだ。そのままでいいんだ。それぞれのパーソナリティ・スタイルを築き、円熟な大人になることが回復です。ご本人さんもですが、ご家族の方も、一人で抱え込まないでほしい。視野を広げることと余裕を持つことが、何よりも大切だと思います。
【さあ、今感じるままに、あなたの言葉を素直に出してみましょう。遠慮はなし、良い子もなし。 その中で、素敵なことがあったと気付くでしょう。摂食障害を抱える方々の繊細で感情が豊かな言葉は、本当に素晴らしいのです。そして、皆様の存在は、とても素晴らしいのです。かつて私を支え続けてくれた大きな存在、愛が溢れる存在からもらったたくさんの言葉を、今度は皆さんに贈りたいと思います。 愛は信頼を根付かせてくれます。信じるという大切さを教えてくれます】死んだら、アカンより抜粋。 あなたへ贈るメッセージ今、この瞬間を、今、大事にすること。
今、できることを、今、始めること。
今、できたことを、今、褒めること。
今、感じたことを、今、言葉にすること。
今、目の前の自分を、今、知ること。
そう、今、そのままを、今、受け入れること。
あなたって、本当に素晴らしいのですもの。
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プロフィール
HN:
岡本理香
年齢:
60
性別:
女性
誕生日:
1963/07/29
職業:
精神作家・正看護師
趣味:
整理整頓
自己紹介:
岡本理香
精神作家&看護師&心ざわざわ理事長
1963.7.29生、AB型
大阪出身、現在神戸六甲山に在住、有馬温泉傍
整理整頓・ジクソーパズル・捨てることが特技
田原俊彦さんのライブ鑑賞が生きがい
向日葵・マリリンモンロー・真っ赤が好き
高嶺の花を羨むより、足元の豆を拾えが口癖
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